君の肩越しに見えた景色【短編】
「俺…はじめは、罪滅ぼしのつもりで、声をかけた…」
「罪滅ぼし…」
「あぁ…愛子を傷つけたの俺だから…
元の愛子に戻って欲しくて…
元の愛子に戻ってくれたら、俺の罪がなくなるんじゃないかって…自分の罪から逃れる為に
愛子に声をかけたんだ…だけど…」
「だけど…なに?」
「話すうちに、ドンドン愛子が好きになってた…
愛子が笑ってくれる姿を何度も見たくて
恥ずかしそうな顔で笑う愛子が凄く…好きになっていた…」
「雄二…」
「ごめん…凄く、自分勝手な話しだって分かっている…虫のいい話しだって…
だけど…気づいたら好きで…大好きで…
ダチなんて言えなくなった…
だけど…自分の気持ち、上手く言えなくて
あんな風な告白になってしまった…」