君の肩越しに見えた景色【短編】
雄二は、アタシの肩から手を離すと
下を向いて通り過ぎて行った…
思わず
口からでた言葉は
「待って…お願い…待ってよ…アタシを1人にしないでよ…
ヤダよ…
ヤダよ…もう…1人でいたくないよ…
過去なんて、どうでもいい…
過去に、もうこれ以上、縛られたくないよ…
アタシも…アタシも…あなたが好きなの…過去のあなたなんて…アタシにとってはどうでもいいの…
アタシは…今のあなたが好きなの…
だから…お願いだから…アタシを置いていかないで…
アタシ…笑うから…
あなたが、大好きなアタシになるから…
アタシを…もう…1人にしないでよ…………
雄二…………」