君の肩越しに見えた景色【短編】
「なぁ~お前さ…」
ビクッ!
なに?この男…いつからいたの?
「なぁ~お前さぁ~」
なに?アンタなんか知らない。
知らない奴とは口を聞かない。
知ってる奴とも聞かないけどね。
「なぁ~お前さぁ~無視するなよ、酒井」
ドキッ!
なんでコイツ、アタシの名前知ってんの!?
「なに、お前ビックリした顔してんの?
同じクラスの名前ぐらい知ってるに決まってるだろう。
なに、名前呼ばれて驚いてんだよ、変な奴だな、お前は」
なっ!?
頭にきた。
「アンタにお前なんて呼ばれる筋合いはないわよ」
横目で睨みながら言った。