もしも願いがかなうなら。
ピーピピッ――…
ピーピピッ――…
どれぐらい眠ったのか、それが長いのか短いのかも分からないまま、携帯の着信音に頭を抱えた。
「……頭に響くんですけど…。」
鳴り止んだケイタイに向かって、誰かわからないけど、掛けてきた相手に『うっさいよ。』と小声で文句をいい、多少マシになった体を起こす。
昨日飲んだ量は思い出せないけど、飲んだのがかなりの量だったはずで、その分だけ体が水分を欲しているのか、ノドがカラカラだった。
起こした体を引きずり、ノロノロと冷蔵庫に飲み物を探しにいく。
「はぁ……。」
不運なコトは、連鎖するように出来ているのか、今日に限って飲み物のストックが切れてる。
『溜め息とともに、不運の次は、幸せ、逃げたかな?』なんて、まだ完全には覚醒してない頭で冷蔵庫の冷気を浴びながら、考えてると、部屋にまたあの電子音が響く。
ピーピピッ――…
ピーピピッ――…
またもや引き起こされる頭痛に、げんなりしたアタシは、ふたたびなった携帯のもとまで、ノロノロと戻り、発信者も確認せずに、通話ボタンを押した。
「もしもし……。」