もしも願いがかなうなら。
第1章 現実。
■行き先は?
あまりにあっさりと伝えられた事実……。
でも、あっさりと受け入れられるほど、簡単じゃあない。
「まぁ、仕方ねぇよ。誰でも、最初はわかんねーのに、お前、即死だし。」
さっきからずっと『死』って言葉を軽く言うコイツに、自分が死んだっていう事実を伝えられても、信じることなんてできない。
「じゃあ、理解させてよ。」
何をどうしたら、自分が理解できるのか、さっぱり分からない。
だけど、もし、コイツが言っていることが正しくて、あたしがもうこの世にいないのだとしたら、受け入れなければいけないってことは、イヤでも分かる。
分かるから、もし事実ならちゃんと納得できるように説明して欲しい。