もしも願いがかなうなら。

「あぁ、わかったよ。ちゃんと受け入れらるようにしてやっから。まずは……」

その男は、パンパンとズボンのお尻についた埃を振り払うしぐさをしながら立ち上がる。



「現状把握からだな。そーだな、お前んちに行くか。」


あぁぁぁ、あたしの家!?


「ちょっっ!?」


「手っ取り早いだろ。一番よく理解できると思うぞ。」


いきなりあたしの家に行って、家族の悲しんでる顔を見て、それで納得しろと?

あたしには、コンビニ以降の記憶が全くない。ないから、理解出来てないのに、そんなんじゃ到底理解できないし、成仏も出来やしない(多分)

そう、ちゃんと順をおって、一からちゃんと説明してほしいのに。

「面倒だから、核心だけ伝えて終わらせる気じゃないでしょうね?」


コイツは、絶対、そうに違いない。何故かそう自信満々に言った言葉にアイツはまんまと反応した。

「うっ…。」


小さいけど、確実に反応したにもかかわらず、目も合わず、あたしの言葉は『聞こえてませんよ。』と言わんばかりに行動するアイツ。

「ちょっと、聞いてる?即死なんて珍しくないよね?そういう時って、あるんじゃないの順番みたいなモノがさっ!!」

「ちっ。」

小さく舌打ちしたアイツは、あたしを見て方向転換した。

「まずは、事故現場だ。」

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