幸福方程式。
試合は白熱。
敵チームには現役バスケ部が2人もいて、それなのにまだ2点しか取らせていない俺たちは我ながらすごいと思う。
「あと3分だよーっ!まだ2点負けてるー。」
外に出てる味方チームの広瀬が叫ぶ。
「分かってるー!広瀬交代しねぇ?」
「いーやーだっ!平井点入れてよっ!」
べー、とか言ってるし。
「俺に入れられると思うのかよ!?」
ちょっと首を傾げてから満面の笑みでこくりとうなずく広瀬。
…んな訳ないじゃねぇか!
「うわ…っ!」
広瀬と話すのに気を取られていたら、いつの間にかボールを持ったまま敵に囲まれていた。