緑ノ刹那
『……フィリアは、僕の何をして欲しい?』


今度は、リーフが尋ねる。

フィリアは苦笑した。


『それ、ルードにも言われたわ。
その時、私には答えが出なかった。
――今のところ、して欲しい事は無いわ。

……敢えて言うなら、もっと王らしくなって。
みんなが、頷くぐらいに』


リーフは目を見開いた。

"みんな"とは、おそらく他の"王達"―――


『………うん』


リーフは万感の思いで頷いた。

フィリアは花が綻ぶ様に笑った。
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