緑ノ刹那

そうしてやって来た者は

リーフが王として即位して、3年の月日が経った。


3年の間に、リーフは王として様々な事を体験し、王の貫禄を身につけた。

また、精神だけでなく、体にも変化が起きた。

フィリアと同じ程度だった身長は、どんどん伸びていき、今ではフィリアとは頭一つ分程の差が出来た。
幼さの残っていた容姿も、精悍な青年のそれになる。


対して、フィリアは何も変わらなかった。

リーフと出会った頃の16歳程度のまま、全く変化が無い。


リーフが不思議に思ってフィリアにその事を問うと、フィリア曰わく

『わざわざ外見変えるの大変なのよ』

という事だった。

"王"は姿が変わらないらしい。










そして、3年前のレイの言葉通り、リーフの治めるリョクラ王国に、レイが守護するトウサ王国の王子と姫がやって来るとの知らせが舞い下りた。
< 142 / 198 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop