緑ノ刹那
フィリアはにっこり笑うと、シオンにもう一度謝るべく口を開いた。


だが





――――ドォン





激しい音と共に、地面が揺れ始める。
地震だ。


リーフ達は立っていられなくなって思わず膝をついた。





しばらくして、揺れはおさまった。

リーフ、シオン、バルドはホッとしたが、フィリアは険しい顔をしたままだった。



『フィリア?』


声をかけたリーフに、未だ険しい表情のまま、フィリアは眼差しを向けた。


『おかしいわ。
今の地震、自然のモノじゃない』


首を傾げるリーフに、フィリアはなおも続ける。


『私達は、地震や雷などの天災が起こるのがわかるの。
そういう風になってる。
でも、私はさっき、なにも感じなかった。

只でさえ地震は私と相性がいいレイの管轄なのに……』


『そーいうこと。
さっすがフィリア。
俺のこと、よくわかってるな』


そう言って、ひょっこり顔を出したのは。




『レイ!?』
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