緑ノ刹那
『どういう事だよ!?
戴冠式なんて、意味無いだろ!!』


『もう決めた。
彼女がいる、今しかない。
王位はお前に譲る』


リーフは訳が分からなかった。


『何で今なんだ!?
フィリは関係無いだろ!?』


『――ある』


(ある!?)
理由が全くわからない。


『何があるんだよ』


『理由は、お前が王となった時に話そう。


―――これは、代々の王にだけ伝えられる、話だ。
ふざけている訳では無いのだよ』


話は終わりとばかりに、王は立ち上がった。
出ていけ、と目で言う。

仕方なく、命令通りにリーフは部屋をでた。
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