緑ノ刹那
『"その者、緑の輝きと共に舞い戻り、再びこの地を治める。
その時黎明に鐘は鳴り、世界はかの主の再来を喜び謳うだろう"
……これは、初代国王の子である二代目が遺したものなんだ。
僕があの塔について知ってるのはこれだけだ』


リーフの言葉に、フィリアは考えるように虚空をみつめた。
彼女は今、自分の記憶へと心を馳せているのだろう。

その、煙る様な緑の瞳を覗き込んで、彼女が何を考えているのか、不意に知りたくなる。
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