緑ノ刹那
『クレイが君に何をした?
勝手に君を求めておきながら、どこぞの女と結ばれて。
一番赦せないのは、君に、自分の、トドメをささせた事だ!!
挙げ句の果てに、君をこんな場所に縛り付けて、子孫の面倒までみさせて!
どれだけ君を傷つければいいんだ!!
――フィリア、一緒に来てくれ。
僕は君に、そんな思いはさせない。
君を、絶対に傷つけさせない。
君を、此の世の全てから守ってみせる。
だから―――』
ディーンは、未だ拘束されたままの右手をフィリアに差し出した。
スルリと、草木の拘束が解ける。
ディーンの顔が幸福に輝き、リーフは結界の中から『駄目だ!!』と叫んだ。
ディーンの手を、フィリアは自らの両手で包み込んで。
フィリアは小さく言った。
『――駄目よ』
勝手に君を求めておきながら、どこぞの女と結ばれて。
一番赦せないのは、君に、自分の、トドメをささせた事だ!!
挙げ句の果てに、君をこんな場所に縛り付けて、子孫の面倒までみさせて!
どれだけ君を傷つければいいんだ!!
――フィリア、一緒に来てくれ。
僕は君に、そんな思いはさせない。
君を、絶対に傷つけさせない。
君を、此の世の全てから守ってみせる。
だから―――』
ディーンは、未だ拘束されたままの右手をフィリアに差し出した。
スルリと、草木の拘束が解ける。
ディーンの顔が幸福に輝き、リーフは結界の中から『駄目だ!!』と叫んだ。
ディーンの手を、フィリアは自らの両手で包み込んで。
フィリアは小さく言った。
『――駄目よ』