Rhein
Wunsch-2
『誕生日なにが欲しい?』
彼女と俺を繋ぐものはメールだった。
教師という立場上、頻繁に外を連れ歩くわけにはいかないから。
そして、もう一つの立場もわきまえているつもりだった。
彼女の横にはいつも誰かしら男がいた。
俺はその中の一人だと知っている。
それでいい。
それで構わない。
だから俺は想いを告げたんだ。
秘密の恋に魅力を感じるのなら。
金が欲しいのなら。
彼女がそれを望むなら。
『屋上の鍵が欲しい』