Rhein
Linie
「陽南おまえ煙草吸うのか」
「うん」
寂れた夜の公園で待ち合わせて、立ち話をする。
誰かの目に留まっても、偶然を装えるように。
慣れた手つきで吸うその姿が
似合わない
そう感じた。
不味そうに、そして、深く深く。
少し考えて、不似合いなそれを取り上げた。
「ふかすなら許してやる」
似合わない。
けれど、今の彼女には必要なものだと思った。
「煙草は吸うものだって教わったけど」
教えたやつを殺しておこう。
「陽南にはふかすくらいが丁度いいよ」