私を箱から出して下さい!!
バサッ!
「……鳥?」
中身は籠に入った鳥。
「…鳥がお好きだとお話したので。」
…黄色い鳥−…
窓に視線を戻す。
「…いかがですか?」
「あっ…嬉しいです。お父様にも伝えて下さい。」
「……かしこまりました。」
パタン…
彼はでていき部屋には鳥と二人。
「…って、人じゃないよね。」
ひざまづいて籠の中を覗いた。
「チュン…チュ…チュン…チュチュ」
「……」
「…チュ…チュン…チュ」
やっぱり嫌。
鳥は空を飛ぶものでしょ?
カ…チャ…
そっと籠の扉を開けた。
「…チュチュ」
吸い寄せられるように扉によってきて
バサッバサバサ…
窓から飛び立っていった。