私を箱から出して下さい!!




「んー…ねぇ君名前は?」



「へ?…え…と…相澤…胡桃です。」


「ん?くるみー…ちゃん?」


「は…ハイ。」

「へぇー…可愛いね。」



可愛い!?


そんなことすら外で言われたの初めて。



ドキッ…ドキッ…


心臓が…痛…い…。


しかも…顔が…熱くなる。





「俺は聞かないの?」



そんな私をみてクスクス…と笑う彼。


「あっ、お…教えて下さい。」



「俺は今日から三年の加山相良。」


「さがら…さん。」



「さがらでいーよ。あ、この先真っすぐね。さすがに三年生に連れてこられたってばれたら恥ずかしいでしょ。」


「……!…はっはい。」


「ははっ!じゃーね?胡桃ちゃん。」



……チュ


おでこにキス。



相良…のキスはドキッとする。



カァァァァ…

顔は一気に熱を帯びた。


「ははっ、じゃーね。」



そう言って去って行く背中をずっと見つめていた。







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