ラストキス 〜運命と言う名の下で〜
「す、すいません。急用で電話を貸してほしいんですが。」

「はい、いらっしゃいませ〜♪」

僕の隣にいたカップルに店員は言った。

「あの〜、すいません、電話を…」

「760円になります〜。」
仕方なかった。電話を借りに来た怪しい男より、お客様が神様なのだから。

カップルが店を出てから僕は冷静に言った。

「すいません、電話をですね…」

「無理ですよ。見えていません。」

「…!?」

またさっきの男だ!
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