ラストキス 〜運命と言う名の下で〜
「恵…。なんでこんな事になっちゃったんだろうね‥。な‥なんで…、こんな事に…。」

いつも優しく強いおばさんが声にならない声で恵に話している。

「お母さん、たまにどうしていいか分からなくなるの。あの時、温泉なんかに行かなければ…。」

辛かった。でも仕方ない。僕がいなければ彼女はこんな事にならなかったのだから。

おばさんは僕を恨んでいるだろう。

僕だけが消えてしまえばよかったのに…。

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