ユメクイ蟻
魔法使いに出会った朝のことから
魔法使いに恋をしてしまったこと
そして、彼はきえてしまったこと
全部、吐き出すように
聞いてもらった。
あたしの夢のことも。
「信じられないですよね・・・」
と恐る恐る、館長さんに問いかけると
「いいえ。ホホホ」
と笑って首を振ってくれた。
そして
「小柳さん。ここで
働いて頂けませんか?」
と思わぬ話を口にした。
「えぇ!?」
「今の学校も
あるでしょうから、
卒業したらここで
働きながら、絵を描いて
頂けませんか?」