ユメクイ蟻

家に帰る途中、夕日がきれいに見えた。

何歩か先を歩いていたケイさんが、



『夕日・・・』

とつぶやいた。



立ち止まって夕日を見てる。


大きい背中。









「キレイですね・・・」



『モモさん、この夕日を描いて』



「夕日を・・・」



『お願いです。描いて』









振り返ったケイさんは
やっぱり口元だけ笑っていた。




「うん。わかりました」




あたしは頷きながら
笑って見せた。










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