ユメクイ蟻
大体のライン取りが終わったところで
『おじゃまします!』
と玄関からケイさんの声が聞こえた
何か元気そうな声。
「あ、は~い」
念のため玄関まで出迎えに行くと
ケイさんはスーツケースを左手に
もっていた。
『ちゃんと描いていましたか』
「もちろんですよ」
『みせてもらえますか?』
「はいどうぞ」
どきどきするなぁ。
絵を見たケイさんは、
『キレイです。とても。』
と最初の笑顔になっていた。
よかった。