ユメクイ蟻
「でも、まだ、絵の具がなくって
色は入ってないの、ごめんなさい」
とあたしは慌てて言い訳した。
『そうですか。では
モモさんにプレゼントしましょう』
手を広げたケイさんは
ポワンと魔法をかけて
絵の具セットを差し出してくれた。
「すごーい!!やっぱりスゴイ」
『これで大丈夫ですか?』
受け取ったあたしは
ウンウンと何度も頷いた。
「ケイさん。」
『はい?なんですか』
「本当にありがとう。」
あたしは今日のお礼を言わなきゃ。