ユメクイ蟻
『つまらないって何の話ですか?』
「!!ギャーッ・・!」
びっくりした。本当びっくり。
お風呂上りのケイさんが
後ろからあたしを覗き込んできた。
深呼吸。
落ち着いて。桃。
距離がちょっと近かっただけだって。
「ケ、ケイさん。頭がまだ濡れてますよ」
『あ、ごめんなさい』
「ちょっとまって。
ドライヤーを・・・」
『ありがとうございます』
ケイさん。
お風呂上りはジャージなんですね。
髪も下ろしてるし。
メガネもしてない。