ユメクイ蟻
Ⅳお別れの夜
気づけば出会ってから、明日で
一週間になろうとしていた。
絵が出来上がったので
ケイさんにあげようと
早速部屋に行ったのに、
ケイさんは留守だった。
部屋の様子は変わりなかったけど。
「出かけたのかな?」
とりあえずケイさんの部屋に
絵をおいて待った。
「どうやってお別れしよう・・・」
とか
「なんて言えばいいのかな・・・」
なんて最後の夜をあたしなりに
想像していたけど、
考えるほど、涙が出そうだったから
考えるのはやめて待った。
でも、
ケイさんは朝まで帰ってこなかった。