ドキドキの恋人 ー不倫ってときめくー
「で、どの子、“田中さん”って?」

「一番端のデスクの女性。」


「君が“田中さん”?」


私の横に立ち、顔を覗き込むようにして言った。


「…はい。」

「へぇ~。うちにこんなに可愛いこいたんだ。」


「おいおい、うちの新人に、手出すなよ。」


「課長がウルサいからまたな。」



そう言うと、課長と仕事の話をして、彼は部屋を出ていった。



『またな』


だって…。


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