ドキドキの恋人 ー不倫ってときめくー
渡邊部長は私の両肩に手を置き、そっと仰向きにする。


目が合うとゆっくりと顔を近付けて来る。


唇が触れるか触れないかのところで止まる。


「眠い?」


頷く事も、首を横に振ることも出来ない。


少しでも動いたら、唇が触れてしまいそう……。


「イヤか?」

「……。」


渡邊部長はそのままの姿勢で、私の脚を撫でる。


「いい?」


どうする?

振り払って逃げる?


でも、このまま渡邊部長に身を委ねてもみたかった。


『好奇心。』


始まりはこんなものかも……。


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