ドキドキの恋人 ー不倫ってときめくー
店内を見回す。


まだ渡邊部長は来ていない。


今日も私が先に着いたらしい。


奥の目立たなそうな席に着く。



珈琲を飲みながらひたすら待つ。



“遅いな。”

と、思っても、私から連絡する事は出来ない。


……待つ。



始めは待つのがとても嫌だった。


“何で私が待たなきゃいけないの?”

なんて思ってた。


でも、今は違う。


待てば待っただけ、渡邊部長の姿が見えた時、すっごく嬉しい。


…愛人体質なのかも。


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