俺、天使☆


塾の帰りも尾行中。

もう外は真っ暗や。

相変わらず雨やし。

しっかし、涼は無口やな。

塾で誰とも話さんかった。


ん?


「ニャ~♪」


あ、仔猫やん。

たまにおんねんな。

俺が見える動物。

俺の足にすりすりして、ゴロゴロ言ってる。





「ふっ、お前なにやってんの?」

え!?

わ!びっくりした。

涼やん!

俺の目の前に急接近やん!



涼はしゃがんで、俺の足にもたれる仔猫を撫でた。


「ニャ~ン♪」

「お前、野良?」

「ニャ~」

「…首輪してへんし。…おいで?」


仔猫は俺から離れて、涼の手をペロっと舐めた。

「雨やし。ウチおいで。」

そう言って、涼は仔猫を抱いて歩き出した。


へぇ~

意外やん。

優しいやん。

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