君の笑顔の傍に居させて

「おっ、残念。お迎えが来ちゃったようだぜ」

俺は親指で体育館の方を差した。



美雪は振り返った。

「美雪―! 何してんだ? 部活、始まるぞっ!」


ここからは体育館の入口までは、少し距離があったので、その男子は大声で美雪に言った。


本当は美雪が俺を避けた理由を知りたかったけど……俺が嫌われてるんじゃないのが分かったから、今日のところはこのままでいいか。


そう思い、俺はその場を離れようと、海の方へ歩き始めた。


< 113 / 379 >

この作品をシェア

pagetop