君の笑顔の傍に居させて

あっ、まだ挨拶してなかった。

思い出して振り返ると、美雪と目が合った。



「また、今度」

そう一言言い、俺は小走りで海の方へ向かった。



ちょっと間があってから、美雪の声がした。



「もう、2度と来なくていいわよっ!」



内容だけだとキツイ言葉に感じるけど、背中越しに感じる声には笑いが含まれていたので、俺も思わず笑顔になった。

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