君の笑顔の傍に居させて
「ん? 急にじゃないぞ。入口から声をずっと掛けてたのに、ずっと返事が無いから、てっきり美雪の得意技『必殺知らん振り』してるのかと思ったんだけど」
その言葉に、美雪は『えっ?』って感じの顔をした。
何をそんなに考えてたんだ?
「考え事してたんだ? 何、俺の事でも思い出してたのか?」
俺は冗談半分で言った……つもり、だったんだけど……。
ピクッ、と一瞬体が揺れた後、美雪の顔が赤くなっていった。