君の笑顔の傍に居させて

最後の砦……1枚の見えない壁が、俺達の間にはある。



思わず腕に力が入って、ギュッ、と抱き締めてしまった。



──今、こんなにも近くにおまえが居るのに……どうして、切ないんだろう?──



「……ん……」

小さく声がして、ハッ、として腕の力を緩めた。



でも、起きた訳ではないようだ。

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