君の笑顔の傍に居させて

すると、美雪は、ハッ、と我に返った。



「あっ、うん」

そして、そう言って歩き出した。

でも、1歩1歩がゆっくりしていたので、やっぱり歩くのもひどいのかな……と思ってしまう。



「大丈夫か? 頭、フラフラするなら、肩貸すぞ?」

「ううん。大丈夫」



俺の問いに美雪はそう答えると、少しだけ速度が速まった。

お互い無言のまま体育館を出る。



美雪の体調が回復したら、ちゃんと話そう……俺の今の気持ち。



取りあえず、今は体調が心配。


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