君の笑顔の傍に居させて

おまえの心の中の瞳は、今、誰を見てるんだ?



「忘れられない?」

「えっ?」

「僚二の事」



俺の問いに、美雪は再び視線をそらし、海の方を見た。



「そうね……忘れられない」



俺の胸は、ギュッ、と締め付けられた。



「あいつが居なくなって、4年も経つのに?」


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