君の笑顔の傍に居させて

美雪の表情が変わり、その瞳が『俺』を捕らえる。



「ごめんなさい、涼。……私……」

そう申し訳なさそうに呟き、美雪は俯いた。



……美雪……。



俺は我慢出来なくなり、美雪の所まで足早に行き、美雪を抱きしめた。



「……涼?」

「おまえは悪くない」

俺の腕の中で美雪の体が、ビクッ、と揺れた。

< 250 / 379 >

この作品をシェア

pagetop