君の笑顔の傍に居させて
「美雪に会えないから……手紙、渡しててくれないか?」
「えっ? 何も言っていかないのか? なんなら呼び出すぞ?」
「いや、いい。祥の状況も分かんねぇーのに、美雪に余計な心配かけたくないから」
俊夫はちょっと眉間にしわを寄せた。
「本当にいいのか? 後で、美雪ちゃんがショック受けるんじゃないか?」
「今度会った時に、ちゃんと話すよ……じゃぁ、俺、もう行くから。いろいろ世話になったな、サンキュー」
俺はバタバタとそう言って、合宿所に停めてあった自分の車に乗り込む。