君の笑顔の傍に居させて

「美雪に会えないから……手紙、渡しててくれないか?」

「えっ? 何も言っていかないのか? なんなら呼び出すぞ?」

「いや、いい。祥の状況も分かんねぇーのに、美雪に余計な心配かけたくないから」



俊夫はちょっと眉間にしわを寄せた。

「本当にいいのか? 後で、美雪ちゃんがショック受けるんじゃないか?」



「今度会った時に、ちゃんと話すよ……じゃぁ、俺、もう行くから。いろいろ世話になったな、サンキュー」

俺はバタバタとそう言って、合宿所に停めてあった自分の車に乗り込む。


< 277 / 379 >

この作品をシェア

pagetop