君の笑顔の傍に居させて
中へ入ると、痛々しく包帯が巻かれた祥がベッドへ横になっていた。
顔色は悪かったが、設置してある心電図は一定のリズムを保っていたので、少し安心した。
「祥の携帯から朝一に電話あったけど、あれって……」
「警察。携帯の住所録で『家族』の欄があったから連絡したんだって」
「全部、おまえ1人で応対したのか?」
「当たり前でしょっ?! 両親は不在で、頼りになる筈のどっかのバカ兄貴は、さっぱり連絡つかないし」