君の笑顔の傍に居させて
「はーい」
美雪は油断してたようで、ちょっと眉間にシワを寄せてから返事をした。
その返事の時にこっちを見たので、美雪と視線が合う。
あぁ、もうダメ。
俺は北野先生に続いて廊下に出てから、美雪に向かって人差し指と中指を合わせてこめかみに当てるポーズをして、軽くウインクまでしてみせる。
美雪が一瞬固まった後、ハッ、として、急にキョロキョロと見回した。
ぷっ。
いくらなんでも、おまえ、慌て過ぎだって。