君の笑顔の傍に居させて

「はーい」

美雪は油断してたようで、ちょっと眉間にシワを寄せてから返事をした。

その返事の時にこっちを見たので、美雪と視線が合う。



あぁ、もうダメ。



俺は北野先生に続いて廊下に出てから、美雪に向かって人差し指と中指を合わせてこめかみに当てるポーズをして、軽くウインクまでしてみせる。

美雪が一瞬固まった後、ハッ、として、急にキョロキョロと見回した。



ぷっ。

いくらなんでも、おまえ、慌て過ぎだって。

< 309 / 379 >

この作品をシェア

pagetop