謝罪人 Kyouko
「それで・・・非常に言いにくいんですが・・・」
木村は、恭子の顔を見ずに下を向いた。
「・・・・・・」
「ひょっとしたら、残りの半分の報酬は支払えない可能性があります」
今度は恭子の顔を見て、木村は思いきって言った。
「えっ!? 」
恭子が唖然として言った。
「もちろん、中居さんには連絡をとって支払うとは言ってくれてます。でも、あくまでも、島田さんが市長になったらという前提で話をしていたものですから・・・」
木村が弁解するように必死に言う。
恭子は木村を責めなかった。
確かに報酬をもらえないのは辛い。
だが、木村には自分を謝罪人として自信ある職業に就かせてくれた恩がある。
そのことを考えれば、何も言えなかった。
「申し訳ない」
木村はデスクの椅子から立ち上がり、恭子に頭を下げた。
「頭を上げて下さい」
恭子が木村に近寄って言った。
恭子は謝罪を受けた。
木村は落胆した様子で、申し訳なく思う気持ちを伝えた。
恭子の心の中に、謝罪された気持ちが入ってくる。
恭子は、謝罪を受ける側の気持ちが、少しだけわかったような気がした。
木村は、恭子の顔を見ずに下を向いた。
「・・・・・・」
「ひょっとしたら、残りの半分の報酬は支払えない可能性があります」
今度は恭子の顔を見て、木村は思いきって言った。
「えっ!? 」
恭子が唖然として言った。
「もちろん、中居さんには連絡をとって支払うとは言ってくれてます。でも、あくまでも、島田さんが市長になったらという前提で話をしていたものですから・・・」
木村が弁解するように必死に言う。
恭子は木村を責めなかった。
確かに報酬をもらえないのは辛い。
だが、木村には自分を謝罪人として自信ある職業に就かせてくれた恩がある。
そのことを考えれば、何も言えなかった。
「申し訳ない」
木村はデスクの椅子から立ち上がり、恭子に頭を下げた。
「頭を上げて下さい」
恭子が木村に近寄って言った。
恭子は謝罪を受けた。
木村は落胆した様子で、申し訳なく思う気持ちを伝えた。
恭子の心の中に、謝罪された気持ちが入ってくる。
恭子は、謝罪を受ける側の気持ちが、少しだけわかったような気がした。