もしも僕に。
‥‥居た。
榎月はベンチに座りぐんにゃりしていた。
「何したの‥って、酒臭!」
よく見ると顔は赤く片手には生ビールを持っていた。
「はぁ‥もぅ。バカ」
電話のときはまだそうでもなかったのに。
「‥‥んぁあ?‥だれぇ?」
榎月はヒックと音を立てながら私を見上げた。
だ、だれぇ!?
「み、美雪だから!」
「へ?美雪‥?」
「そうだよ!」
「…………………………」
少しの沈黙。
そんな中、榎月が笑い出した。
「ぶっははは!!!ウソだぁ!美雪はそんなケバくないよぅ!!!」
あ。
私今化粧濃いんだった。
でもそんな変わるかな?
南桜は私だって分かってくれてたし。
……そうだ!
酔ってるからだ!
「バカだなぁ榎月。酔ってるからそう見えるだけだよ」
_