もしも僕に。


「えっと…ラムレーズン」

いつも行くアイス屋さんはシンプルでお客さんだって若い中高生がチラホラ。

でも、どこにでもあるような、このアイス屋さんが好き。

「ラムレーズン?」

榎月が「え?」という表情で聞き返してきた。

「うん、ラムレーズン」

「意外」

意外?なにが?

「ストロベリーとか頼むかと思ってた」

「なにそれ」

榎月の変な発想が可笑しくて笑みがこぼれる。

「榎月は何にする?」

「俺は〜…チーズケーキ」

「チーズケーキ?」

なんか面白い。
自然に笑えてくる。

「うっせー。笑うな」

お店の人に注文してアイスを受け取る。

「ん〜♪おいひ〜」

「冷たっ…」

「あしゃりまえじゃん。まだ冬にゃんだから」

「食べながらしゃべんな」

「ふぁーい」





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