もしも僕に。


もう南桜は来たかな。
今日も休むのかな。

そんなことを思いながら自然と目線は窓の外へ。

でも、南桜の姿は映らなかった。


「美雪、帰る」

「はーい」

あっという間に放課後。

「今日俺に付き合ってくんね?」

「え、別にいいけど」

なんだろう。

「じゃ、行こ」

昨日も寄り道した。
それで手をつないだ
今日は繋がないんだね。

当たり前か。
付き合ってるわけじゃないし。


会話などなく黙々と歩く。

私なんかしたっけ。
少し不安になる。




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