もしも僕に。


少しして店員が来た。
「かしこまりまし」と頭を下げ奥へ戻っていく。


「てかラムレーズン好きなの?」

「うん!好き!」

だって美味しいんだもん。

「ふーん。意外。」

「こないだも聞いたし」

「うん、言った」

なんだそれ。
あれこれ話してるうちに注文していたものが運ばれてきた。


「わぁ…」

すごくおいしそう…。

「いただきまーす!」

「……ん〜!おいしぃい♪」

天国だよ、まじ。
うますぎる。

「美雪、ひとくちやる」

「わぁぁあい♪」

「はい」とココナッツミルクを私に渡した。

「んんー!やばい…うまい…。あ、榎月、私のも食べる?」

「要らない」

「美味しいのに…」

「甘いのあんま好きじゃない」

なのに連れてきてくれたの?
優しい人。



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