もしも僕に。


「今日は寄るとこない?」

「あ」

そういえば、南桜…。
昨日会ったんだ…。
南桜なにしてたんだろう。


「美雪?」

「え!?あ、はい!ないよ!ない!」

「なに?」

私の慌てぶりに榎月はクスッと笑った。

「うっさいなー。なんでもないってば」

「はいはい。行くよ」


帰りは少し静かな、でも落ち着く空気を背負ってきた。

「着いた」

「うん、ありがとう」

「別に」

「昨日もありがとう」

「いいって」

「帰り気をつけて」

「ん。じゃあ」

「ばいばい」




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