もしも僕に。



家の電気がついてる…。

「ただいまー…」

いつもより小さめの声で言った。

「あ!みゆぅぅ?おかえり!」

このハイテンションなのが私のお母さん、チエ。

「お母さん…お仕事お疲れさま。お父さんは?仕事?」

「仕事仕事!タカちゃん頑張りやさんだから!!」

タカちゃんとは、私のお父さん。
本名、タカヒロ。
昔からお母さんはお父さんをタカちゃんと呼ぶ。

「そっか」

「それより、帰り遅かったね。まさか彼氏ぃぃ?」

お母さんはニヤニヤしながら私にたずねる。

「バカ、違うよ」

「バカぁぁあ?」

もう、本当お母さん若い!
精神的が!!


「ごめんって」

「次言ったらタカちゃんに言いつけてやるぅ!あ、みゆ夜ごはんは?」

「まだー」

「じゃあ何食べたい?」

「…オムライス」

大好き、オムライス。

「はーい。今作るからね」

私は部屋に戻り制服から部屋着に着替える。

それから明日のバレンタインデーの準備を軽くした。

「義理」と大きく書かれたのは榎月に渡す。

トリュフは……。


「みゆぅぅ?出来たー♪」

「はーい!」




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