もしも僕に。


階段をドタバタ降りてリビングのドアを勢いよく開けた。

「良い匂い♪」

「でしょー?早く食べよ!」

「うん。いただきます」


オムライスはやっぱり美味しかった。
私オムライスが一番好きかも。
スパゲティーも負けてないけど。


「みゆさー、ごはんちゃんと食べれてる?」

お母さんが少し心配そうに聞く。

「うん、余裕で」

私は平然にかえす。

「冷蔵庫の食材が全然減ってないのはなんでよ」

う…。

「みゆ、料理は出来るようになったのかな」

ぎくっ…。

「またパンとかお菓子ばっか食べてるってことはないよね」

あぅう…。

「ねぇ、美雪?」

「…ごめんなさい」

だって料理なんて無理だし。
パンもお菓子も大好きだもん。

「プッ…あはははっ」

お母さんはシュンとした私を見てか突然笑い出した。

「な、なに!」

「いやぁぁ、美雪も変わってないね。なんか安心した」

爆笑したあと、お母さんは穏やかな笑みを浮かべた。

「お母さんもね」


久しぶりの会話。
すごく楽しかった。


「みゆ、おやすみ」

「うん。おやすみ」


なんだかすごく安心した。


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