【完】ひとつ屋根の下で。
そんな島本さんを、ヒカルが揺すり上げる。



その、アタシより小さく、ガリガリの体は今にもバラバラになってしまいそう。



「言えよ!何が違う!」



島本さんはぐちゃぐちゃに泣きながら、今までで一番声を張り上げた。



「姉は……貴方を愛してしまったのです!体を重ねるうちに、貴方を……っ!」



凍りつく、広く、淋しげな空間。



「だから体を重ねては、私に縋り付くように泣いていたんです。やり場のない気持ち……憎しみと悲しみと苦しみの果てに……!だから、輝久さんが終止符を打った時、私は嬉しかった…!姉が、姉がようやく解放される、と……」



驚愕の真実に、膨れ上がった心が破裂しそうになった。
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