【完】ひとつ屋根の下で。
ねえヒカル。アタシ達にも、何時しか別れが来る時があるのかな。



呼んでも、泣いても、叫んでも、声が届かないくらいに、離れる日が来るのかな。



もし来たとしても、アタシはサヨナラを言えるだろうか。その時、笑えるのだろうか。



「まーた余計なこと考えた?ぶっさいくになってるよ」



「うっせー」



こんな会話が、心と体を包む良く分からない温かさと溶け合う。



繋いだ手の先からは、孤独を薙ぎ払う安心感を出している。



アタシ達は二人で一人。



くっついてても離れてても、魂は重なってるんだ。



あーあ、ヒカルを愛してから、アタシの頭はメルヘンになったもんだな。変なの。
< 167 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop