【完】ひとつ屋根の下で。
「アンタと一緒なら、この傷痕もいつか許せるかもね」
ヒカルが、その芸術品みたいに完璧だけど、穏やかな顔を近付け、額を合わせた。
「許さなくてもいいよ。アタシが傷痕をペンキで塗りつぶして隠してやるから」
「ペンキか……そしたら傷痕に染みるね。やだなあ」
「わがまま言ってんじゃねーよ。……もし塗りつぶすなら、ヒカルの目と同じ、翡翠色、だな」
クスクス笑うヒカル。離さない、繋いだ手。
ヒカルが優しく笑った顔は、凄く近くにある筈なのに、この世の物じゃないくらい美しい。
「ヒカル、愛しい。悔しいくらいアンタを愛してる」
これが今のアタシの、ストレートな気持ち。
声に出して伝えたいくらいに、愛してる。
ヒカルが、その芸術品みたいに完璧だけど、穏やかな顔を近付け、額を合わせた。
「許さなくてもいいよ。アタシが傷痕をペンキで塗りつぶして隠してやるから」
「ペンキか……そしたら傷痕に染みるね。やだなあ」
「わがまま言ってんじゃねーよ。……もし塗りつぶすなら、ヒカルの目と同じ、翡翠色、だな」
クスクス笑うヒカル。離さない、繋いだ手。
ヒカルが優しく笑った顔は、凄く近くにある筈なのに、この世の物じゃないくらい美しい。
「ヒカル、愛しい。悔しいくらいアンタを愛してる」
これが今のアタシの、ストレートな気持ち。
声に出して伝えたいくらいに、愛してる。